私は音楽家を育てる為にこの運動をやっているわけではないのです。
一般市民の総べてが音楽的感覚の人に育ち、
人間として芸術性を持った人となることができたら、
その民族がどんなに好ましい民族となることができるでしょう。
私は地上の総べての人間が、そうした芸術性を持つ時代の招来を願ってやまないのです。
もう一つのことは、このバイオリンの教育によって、
子供達の知的発展の上に、大きな役立つものが育っていくのであり、
子供達がそれぞれの方面に伸びていく能力の発展の上に、
きわめて大きな力を涵養することにもなるということを知ったからです。
スズキ・メソード創始者 鈴木 鎮一 著「奏法の哲学」より抜粋
音楽は、人類が発明した最も偉大な芸術でありましょう。
千年を経ても音楽は人間の生命を生きたまま伝え、
人々の上に大きな感化を与えずにはいないでしょう。
バッハやモーツァルトやベートーヴェンのような偉大な作曲家たちが、
これからの幼い子供たちを無意識の中に、
ノーブルな魂や美しい音楽性を育て、
人間形成をしてくださることはなんと素晴らしいことでしょう。
子供達が、自分の感覚、能力において、
これらの偉大な音楽を学んでいく一つ一つの積み重ねは
非常に大事であると思います。
「音にいのち在り 鈴木鎮一の音楽センス」
はじめまして、スズキ・メソード指導者 伊藤 達哉と申します。
(プロフィールは下段に掲載)
「レッスン形態」
当教室では3歳から大人まで様々な年齢の生徒が通っており、個人レッスンと全年齢生徒のグループレッスンにて、年上の生徒は年下の生徒の模範となり、年下の生徒は年上の生徒の演奏を肌で感じ、立ち居振る舞いを学びます。
また、お母さま同士で子育てやおけいこの内容を共有し合い、共に学び合う場を作っています。
レッスンは親子でともに学んでいただくため、また、ご家庭でのおけいこでレッスン内容を復習いただけるよう、お子さんのレッスン時は親御さんが傍らに付添い、指導者の説明のメモを取りながら受講していただいております。
「できることを繰り返す楽しさ」
子どもたちは、できることを繰り返すことに喜び・楽しさを実感し、それを親や友達と共有することで幸福感を得ます。その楽しさのもとで繰り返すことによりさらに能力が育ち、徐々に難しくなる内容も苦も無く身に付くようになります。
「耳から入る教育法」
音楽が周りに流れている環境(例えばご家庭でBGMとしてクラシック音楽を流すなど)で育つことにより、流れている音楽を抵抗なく聞き覚え、それが当たり前として育ちます。
ちょうど、毎日お子さんが親御さんから話しかけられ、それを聴き続けることと自分もしゃべろうとして真似することで次第に言葉を話し…。これが耳からの教育法(母語教育法)です。
スズキ・メソードの教室では音楽を通して、耳からの教育と繰り返しによる成長と喜びを親子とともに実感し、育った能力をより高めて、将来立派な社会人として生きる基本を育むことを大切にしています。
「一つのことを長く続ける」
我が子に何かひとつのことを身に付けさせたいとしたら、それは毎日の積み重ねで身に付きます。
スズキ・メソードは楽器を弾く能力を育てることも一つの目的ではありますが、世界的な演奏家の音楽を聴き、それを師として毎日のおけいこの積み重ねで育つ能力、身に付く能力(非認知能力)をいかに育てるかというところを重要視しています。
入会したてのご家族のお子さんがキラキラ星変奏曲から始め、5年10年と続け、やがてバッハやモーツァルトやメンデルスゾーンの協奏曲を弾く能力でもって自身の進むべく道を見つけ歩んでゆく…
人間が培ってきた最高の文化芸術である「音楽」を幼少のころから身近に感じ、それも世界的な演奏家の音楽を耳にして育つ環境を与えてくださることは、将来のお子さんにとって何よりの財産になると思います。
そして我々指導者も一人のお子さんとご家族に10年以上関わり続けることに大きな責任と喜びを感じ、活力源となっています。
♫見学とレッスン開始について
当教室でのレッスン風景や子供たちの姿を無料で見学いただけます。
レッスン開始は、ある程度見学していただいてからとなります。
レッスンの進め方、当教室に関しては見学にお越しの際お話しいたします。
見学は事前にお問い合わせのうえお越しください。
2歳~レッスンを行っております。
♫2歳より前は見学という形で何度でもお越しいただけます(赤ちゃんも可)。見学は無料です。
大人の方のレッスンも可能です。
新しく楽器にチャレンジしてみたい、以前スズキで習っていて再度習いたい、などなど。
親子で一緒に弾きたいというお母さまも習っています。
大人の方はヴァイオリンまたはヴィオラのレッスンが可能です。
お問い合わせは☟こちらから
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♩スズキ・メソードとは
スズキ・メソードとは鈴木鎮一氏が考案した音楽を通して子供たちを育てる「方法」です。
*鈴木鎮一氏についてはこちらを参照ください☞ 才能教育研究会創始者 鈴木鎮一
ある外国で鈴木鎮一氏が招かれ「ニュートンが万有引力を発見したように鈴木は能力の法則を発見しました。それがスズキ・メソードです。」と紹介されました。
能力の法則とは、能力が能力として発揮できるまでに繰り返し繰り返し身に着くまで行うプロセスのことです。
例えば、赤ちゃんが言葉をどのようにしゃべれるようになるかを考えてみてください。
我々人間が生まれ育ったそれぞれの地域の言葉を自由自在に話せるようになるまでには、まずその言葉が日常にあふれている環境が必要です。赤ちゃんの両親が赤ちゃんに語りかけるその言葉の音や口の動きや顔の表情を赤ちゃんはじっと観察していると思います。やがて一言二言喃語(なんご)が出るようになると親は喋れることをさらに期待して赤ちゃんに語り掛けることでしょう。するとさらに次の言語ともならない言葉が出てきて、それを繰り返し話しかけることで口の筋肉が発達し意味を少しずつ理解しやがてしゃべれるようになる、というプロセスです。これを母語教育法と鈴木氏は名付けました。
スズキ・メソードはこの母語教育法を音楽という世界共通言語を用いて、それを通して楽器の習得をさせる教育法です。
楽譜を読めるようになるには、言葉をしゃべれるようになった後、文字が読める・書けるようにする方法と同じです。
すでにお気づきかと思いますが、この言葉も音楽も耳で聴くということが大切です。
周りにあふれる言葉を耳で意識的にも無意識的にも毎日聴くことによって、苦も無く音やリズムやニュアンスをインプットして話せるようになることを音楽に置き換え、音楽を日常の環境の中に組み入れて楽器を弾けるようになることがスズキ・メソードです。
どんな音楽でも良いか…となると最高のものをとなります。音楽的センスを養うために人間的にも音楽的にも優れた奏者の音楽を子供たちに与えます。
もう一つ大事なことは興味を持つことです。自ら欲するものはそこに自分を向かわせるエネルギーが出ますが、そうでなければなかなか見向きしないものです。どうすれば興味が出るかのというと興味を持たせられるその環境を作ればよいのです。楽器を習わせたければ楽器を弾いてる他の子の姿を見せる、音楽が流れている環境を作るなどなど…五官を刺激させることが興味を持つための大事なポイントです。
指導者プロフィール
「どの子も育つ 育て方次第」
スズキ・メソードの創始者 鈴木鎮一先生の理念を基に指導を続けて10年が経ちました。
その間に関わった子供たちの成長を見届けながら、より良い指導ができるようにと研鑚を積んでまいりました。
スズキ・メソードで子供達を育てる、ということの奥深さやそこに育つ能力をこの10年でたくさん見てきました。スズキ・メソードは音楽を通して子供の能力を育てる方法です。鈴木鎮一氏の言葉「どの子も育つ」どうりに子供たちは育ちます。その育つ過程で何を与えどのように行っていくかという意味も含めて…。
スズキを知れば知るほどそれを伝える役目の重さと責任をより実感してくると同時に、育った姿の立派さを目の当たりにしたときにこの上ない喜びを覚えます。
スズキで育った子供たちが培った能力を生かし社会に羽ばたいてくれること願って。。。
♫私の過去から現在
幼少(3歳ぐらい)にスズキ・メソードの教室を見学し入会しました。始めるきっかけとなった出来事は、母の友人の子供のヴァイオリンの演奏を見た際、「こんな小さい子でもヴァイオリンが弾けるのね」という母の感想と、それを見た私が「これをやりたい」と言った(言わされた?)ことが始まりのようです。
習い始めた当時はじっとしていられない子で、個人レッスンの際も合奏レッスンの際も周りに迷惑をかけていた、、、と思います。ですが根気よく付き合って下さった先生と教室の友達・保護者のおかげで何とか落ち着いてレッスンを受けられるようになりました。
私が大人になってから当時の仲間の親に会う度に、「あの達っちゃんが…スズキで育ったから今があるのね」などと言われます。だから恥ずかしくて会いたくありません。
幼少期の家庭での練習はあまり記憶に残っていません。母が言うにはおけいこを毎日の習慣として捉えて時間を決めて行っていたそうで、私としては毎日お風呂に入る、歯磨きをするような感覚だったのだと思います。ですがお稽古以外の記憶は残っており、レッスン会場で友達と走り回ったり遊んだりした記憶は特に鮮明です。
小学生になると、友達は遊んでいるのに毎日練習しなくてはいけないので毎日のおけいこが億劫になりましたが、月に一度の合奏レッスンやクラス合宿で仲間に会えるのが楽しみなのと、弾けるようになった曲を皆で合奏すると上手くなったような気がして楽しいので、それがモチベーションを保っていたのだと思います。
今でこそ毎日の繰り返しの練習により弾ける曲が増える、新しく取り組む曲も前の曲を練習をしていればちゃんと弾けるようになるスズキのシステムはあらためてすごいと実感しますが、その当時はいかに早く練習を終えるかということばかり考えていたように思います。当時の自分がこれを分かっていたらもっと上手になっていたかも…と思います。
思春期には自我の目覚めと部活や塾の疲れで練習を怠ることもありましたが、幼少からずっと耳にしてきた音楽を聴くこととヴァイオリンは嫌いではありませんでした(でも練習は嫌いでした)。嫌いながらも、クラスの同世代の友達とアンサンブルをしていたので練習しないと皆に迷惑をかけるという思いもあり一応練習はしていました。
音楽とヴァイオリンを嫌いにならなかった理由は、先生が選んだ一流の演奏家の音楽を毎日聴いていて、その演奏家の音への魅了と、演奏している素敵な曲をいつか弾いてみたいという憧れからだと思います。その根本には鈴木鎮一先生が仰る「偉大な作曲家の人となりや心を、演奏家を通して聴いて育つということで、高い芸術の感覚をうけて育つ」ということを毎日聞く音楽から無意識に感じ、惹きつけられていたのだと思います。聴くのも能力なのだと実感しました。
その後たくさんの紆余曲折ののち、大学を経て就職をしようかと考えながらも結局音楽から離れることができず、たまたま参加したグランドコンサートや夏期学校で指導される先生方の姿を見ていて、大勢の子供たちをここまで弾けるように育てるスズキの指導者に驚きと魅力を感じ、指導者の門をたたき現在に至ります。
3歳より大野佳子クラスで学び、ヴァイオリンを豊田耕兒、正岡紘子、鈴木裕子、舘ゆかり、ヴィオラを豊田耕兒、室内楽を豊田耕兒、豊田元子、音楽表現を高橋利男の各氏に師事。
過去に高山、金沢、徳島など遠方のレッスンに通い各地域のスズキの生徒たちや親、指導者と交流を深め、シアトル、バルセロナのサマースクール及びワークショップにて指導者としての研鑽を積む。
現在は東海地区を中心に指導を続ける傍ら、指導者仲間とのアンサンブル、オーケストラのエキストラなど不定期で演奏活動もしている。