月別アーカイブ: 2019年3月

コンサート案内

 4月21日(日)熱田文化小劇場
 会場13:00 開演13:30 入場無料(小さなお子様もご覧になられます)
「スズキ・メソードで育った高校生・大学生によるヴァイオリン&チェロ コンサート」

 先日の西名古屋支部卒業コンサートでの記事の中のリズムから始まり、ずっとヴァイオリンをお稽古して育った生徒たちの晴れ舞台となります。

 一つのことをずっと続ける、これは並大抵のことではありません。

 この日演奏する生徒たちは楽器を始めた当初はこのような舞台で演奏することは微塵も思っていなかったでしょう。そしてここまで育つのに紆余曲折あったでしょう。ですが、この日この生徒たちはこのような大曲を演奏します。これは一つのことをずっと続けた結果です。ですが彼らはこの日のこの演奏で終わりではありません。この演奏も一つの通過点でその先は未来に続いています。

 ヴァイオリンを、そして音楽を通して育った能力をもって進むこの生徒たちにはどんな未来が待っているでしょうか。我々スズキの指導者は彼らの未来に「人として立派な社会人の姿」を見ます。当日の演奏も未来の姿も楽しみです。

*伊藤クラスの皆様、今後の合奏予定を更新しました。

西名古屋支部 卒業コンサート報告

 春の声が聞こえ始め、だいぶ暖かくなってきました。桜の開花宣言がされ、花見が待ち遠しいです。

 さて、先日の3月21日は西名古屋支部の卒業コンサートが、栄の中心からほど近い中電ホールという場所で、約60名の録音をした生徒たちの各曲の演奏と弦楽伴奏によるコンチェルト、そして今年は録音を取らなかった生徒たちも一緒に総勢100名以上の合奏で、ホール一杯音の波でお聴きくださった方々を包み込みました。

 卒業コンサートといってもヴァイオリンを卒業というわけではなく、前年の11月末までに教本の中の課題曲を録音提出し、この日のコンサートに向けてより一層上達するよう同じ曲をお稽古し、演奏後に録音の合格証書「卒業証書」を受け取ります。
 壇上で証書を受け取る子供たちの顔は少し恥ずかしそうですが誇らしげで、渡す指導者もその顔が嬉しくて誇りに思います。

 今年はまだ楽器を持たない/持ち始めたばかりのリズム生徒が多く、多少ステージに出てくるのに時間がかかったりお客さんに向かって手を振ってみたりほほえましい場面も多かったですが、皆一生懸命ピアノ伴奏でタカタカタッタを演奏し、その後は一茶の俳句の唱和を行い演奏後のお辞儀をし、ステージから降りてご両親のもとに戻った時の満足そうな顔を見て、こちらもほっと一安心でした。
 お子さんによっては初めての晴れ舞台を経験し、またそのご両親もその姿を目の当たりにし、これからスズキで育っていく一つのステップを経験した瞬間を共有しました。

 その後はきらきら星の生徒や巻数が進んだ生徒の演奏が続き、この日の目玉の一つである才能教育課程のモーツァルト作曲 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 第1楽章をオーケストラをバックに演奏し、スズキで育っていく子供たちのステップを一から目にすることができるコンサートでした。

 皆、幼少(中には大人も)より毎日お稽古を積み重ね大きくなり、いずれ社会人になるその時にはヴァイオリンを通して育った能力が社会で通用する能力として育っています。
 子どもたちは、音楽が持つ力、大作曲家の感性や理念、世界的奏者の人と成り、それらを純粋に聴くという形で受け取り育ち、そしてスズキ特有の合奏という人間関係(大きい子も小さい子も)の中でお互いに影響しあい育っていく場を経験します。

 今年の卒業コンサートはそのようなことを強く感じた演奏会でした。次回はまた一年後、次の卒業コンサートでは皆のどんな顔が見られるか楽しみです。