月別アーカイブ: 2017年4月

幼少のころ

小学館「小学一年生」に指揮者の佐渡裕さんの記事が出ていました。

この記事を読んだ後、ふと私の幼少時代のレッスンあれこれについてどうだったかな?と思いを馳せました…があまり記憶にないんです。一番覚えていること言えば毎日学校給食でおかわりしていたことと、学校が終わってから友達と近所の駄菓子屋でお菓子を買って遊んでた記憶ばかり。だから昔から丸ぽっちゃでした。

レッスンや毎日のお稽古はどうしていたんでしょうね?やんちゃクチャの子供時代だったとよく親から言われるので相当大変だったと思います。レッスンでは悪いことをしてよくお尻を叩かれてたらしいです。そんな状態で良くレッスンできていたなあと。先生の忍耐強さに感謝です。親もよくやめさせなかったなと。それに比べて今の生徒たちは昔の私に比べたらおとなしい生徒ばかりだと思います。いや、中には元気な子もいますが私ほどでは…。

これを書いていて思い出しました、そういえば家ではちゃんと音楽が流れていたなあと。私の幼少のころはすでにCDが出ていましたが家にCDデッキは無かったようで、それをカセットテープにダビングしてもらってテープレコーダーで再生していたと思います。車の中でもカセットを再生していました。記憶しているぐらいですから相当毎日聞いていた(流れていた)と思います。一番記憶にある曲はクライスラーの小品集、特に一番最初に流れるウィーン奇想曲。カセットが曲の途中で裏面に切り替わるところも記憶しています。(昔はA面、B面と録音していました)。あとはスズキ・メソードの1~3巻の曲。

音楽に縁のないごく普通の家庭で育った私が今では音楽にかかわる仕事をしていることは、幼少の体験がなければありえなかったことです。佐渡さんの記事では音楽に感動したことが書かれていますが、私は子供のころ音楽にすごく感動したという記憶はありません。ですが音楽の楽しさと美しさの体験はいつもあったように思います。そういえば友達に会える合奏は楽しかったな。でも毎日のお稽古は嫌だったな。でも続けててよかったな。

今でこそ思うのですが、幼少のころに音楽に触れることがその後の人生でどこか心の拠り所になっている、支えられて生きていけるような気がします。私も今の職についていなくてもこれらの経験によって音楽がある毎日を過ごしていると思います。

最後に鈴木先生の「私の一日一語集」から

 

 

 

毎年恒例 徳行事演奏会

昨日4月16日、少し汗ばむぐらいの初夏の陽気のもと、一宮市起(おこし)にある徳行事の報恩講にてヴァイオリンの演奏会が行われました。

今年で3回目になる徳行事報恩講は毎年子供たちのために行われる内容で、まずは皆で浄土真宗のお経を背筋をまっすぐに読み日頃の感謝を讃えます。つづいてヴァイオリンの演奏に移り、バッハのドッペルコンチェルトやユーモレスク、メヌエットなど耳なじみのある曲を中心に演奏し、聴きに来てくださった方々の拍手をいただきました。続いて若手の住職さんたちによるイベント、絵本の読み聞かせや腹話術や人形劇を鑑賞しお菓子をもらって解散しました。

昨今テレビゲームやアニメがある中、ひとつひとつ手作りのアナログな上記の出し物はつまらないかと言うとそれはすごく間違いで、とても心に響く思いのこもった内容で子供のみならず大人も十分に楽しめました。

人形劇は毎年仏教にちなんだお話を物語にして面白くわかりやすく上映してくださり、今年は「いただきます」と言う題で命をいただくことについて触れた内容でした。普段当たり前のように食事をする中にある「いのち」に目を向け、それらによって自身が生かされていることを子供たちはきっと感じたでしょう。

このような暖かさに触れる機会がだんだん少なくなる昨今に上記のような機会に子供たちが触れることはとても良い経験になると思います。即物的な考えももちろん大事ですが、その根底にある人間の想いのこもった「愛」について触れられる今回のような催しごとは本当に大切だなと感じました。また来年が楽しみです!

*クラス会員の皆様、会員ページにて当日の写真をアップしてあります。

早野龍五会長ってどんな人?

2016年8月に才能教育研究会会長に就任された早野龍五会長についてです。

早野会長ごあいさつ

また4月4日に東京品川区きゅりあん大ホールにて行われたスズキ・メソード春休み子供フェスティバルにて、会長の講演が行われました。上記リンク・スズキ・メソードホームページ「マンスリースズキ」にてご覧ください。

日経新聞掲載記事↓

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また、5月3日に名古屋中村公園から徒歩数分のレンタルスタジオ「フィオリーレ」にて会長の講演が行われます。以下PDFチラシをご覧ください。

なお参加申し込みはメールにて、20日(木)午前10時からの申し込みになりますのでご注意ください。

*終了しました

特別版 道しるべの会 案内 HP用 平成29年(2017)4月発行(5月開催分)

また、会長講演の中で出てくる書籍の紹介です。以下のリンクからどうぞ。

幼児教育の経済学 ジェームズ・J・ヘックマン

超一流になるのは才能か努力か?

愛に生きる 鈴木鎮一

考える人 2017春号

 

 

 

 

Brian Lewis Music Camp in Awaji 2017

4月3~5日にかけて、淡路島にて”ブライアン・ルイス ミュージックキャンプ イン 淡路”が開催されました。

連日天気にも恵まれ、また最高のロケーションにてブライアン先生を中心にレッスンを受ける音楽三昧の3日間を過ごすことができました。指導者も各地区より数名参加し、各自クラス別に指導を行いました。

ブライアン先生は「子供たちに愛情を注ぐ太陽のような存在」だと思います。グループレッスンが始まりブライアン先生が音を出すと皆イキイキと全身をいっぱいに使って演奏します。まだヴァイオリンを持ち始めた初歩の子から上級生まで一緒にレッスンを受けますが、だれも飽きず最後まで楽しく集中してレッスンを受けています。まさにブライアンマジックです。また、指導者も一緒にレッスンを受けますが、我々も本当に楽しくて童心に戻ったような気がしました。

続くクラス別レッスンでは各指導者がクラス別に分かれ、それぞれのクラスの課題曲をレッスンします。ブライアン先生は上級生クラスで、難しい曲を丁寧にそしてアカデミックに指導されていました。また故ドロシー・ディレイ先生のレッスンの思い出をお話しくださり、音楽への向き合い方やヴァイオリンを弾くことはどういうことなのかを伝えてくださいました。

初日と3日目の午前中までこのようなレッスンが続き、最終日の午後、お別れコンサートが行われます。その模様の動画を少しですがアップしました。以下からご覧ください。

お別れコンサート映像

 

演奏後名残惜しくもお別れの時間になり、皆先生を取り囲んでのサイン会。長蛇の列で皆の教本やケースに先生のサインをもらって一言コメントをもらって…今回参加できた生徒たちは素敵な思い出ができましたね。

ブライアン先生は、子供のころ日本の松本に来て鈴木先生のレッスンを受けた際の感動を子供たちに伝えたいと話していました。過去の鈴木先生の子供たちへのレッスン映像にも子供たちが本当に楽しくイキイキと演奏していました。日本発祥のスズキ・メソードが海外にも広まり、海外の先生が鈴木先生のレッスンを受けた経験をもとに日本の生徒をレッスンしている…まさにスズキはグローバルです。次回機会があれば皆さんもぜひ参加して体験してみてください!

最後に、神戸の船井先生はじめスタッフのお母様方には大変お世話になりました。準備も含めこのキャンプを企画してくださり関わってくださった皆さまに感謝申し上げます。

☆ブライアン・ルイス先生プロフィール (スズキ・メソード世界大会より抜粋)

4歳の時にエレノア・アレンの生徒としてヴァイオリンを習い始め、母アリス・ジョイ・ルイスの指示でオタワ・スズキ弦楽プログラムに参加。後に、チベリウス・クラウスナーのもとで学ぶ。2度にわたり日本を訪れ、松本の才能教育研究会で鈴木鎮一先生に師事した。ジュリアード音楽院ではドロシー・ディレイ、川崎雅夫、ヒョー・カンに師事し、音楽の学士号と修士号を取得した。
 若手芸術家の育成に献身的に関わり、世代を代表するヴァイオリン指導者として、いち早く世に知られることになった。自身がヴァイオリン科教授を務めるテキサス大学では、弦楽と教育法のデビッド・アンド・メアリー・ウィントン・グリーン講座を担当。また、ニューヨークのジュリアード音楽院におけるヴァイオリン研究のスターリング=ディレイ・シンポジウム芸術監督、ヒューストンのリバーオークス室内合奏団コンサートマスター、カンザス州のブライアン・ルイス・ヤングアーティストプログラムの芸術監督を務める。テキサス・ピアノ四重奏団の創立メンバーであり、バトラー音楽学校のスターリング優秀ヴァイオリニストシリーズの芸術監督も務める。現イェール音楽学校客員教授。

高校3年生と大学生によるコンサート & 西名古屋支部スプリングコンサート 報告

昭和文化小劇場にて

4月1日に「高校3年生と大学生によるコンサート」が行われました。

当日会場はいっぱいのお客さんで満席、生徒たちも思いのこもった渾身の演奏を、またお客さんも生徒たちの演奏に大きな拍手で応えていました。幼少からスズキ・メソードで学び育ち、仲間たちとともに楽しい思い出や一緒に頑張った思い出とともに成長し、そしてこのコンサートを最後に巣立っていく…。このような機会に立ち会える指導者もまた思いがあふれるとても素晴らしいコンサートでした。

このコンサートは生徒たち自身の巣立ちの演奏会ですが、本当はそこまで育てあげたご両親に向けての精一杯の演奏のプレゼントの機会でもあります。ご両親はきっと色々な思いでこのコンサートを聴いていたと思います。

スズキの本質は毎日お稽古するという繰り返しの積み重ねで能力を育てるというシンプルなものです。しかしシンプルゆえとても奥が深く、ただやり続けるだけでもだめ、より良いものをより良い方法で繰り返すという厳しさがあります。そのより良く繰り返すという中に育つ能力は相当高いところまで育ち、それがヴァイオリンにおける能力であっても、ほかのことに通用する能力として育ちます。「一つのことをより良くより高くしていく」という基本に常に立ち返ることは日々反省の連続でもありますが、今回出演した生徒はそれを目指して成長してきました。

これから自身の次の目標に向かって巣立っていく姿を楽しみに、今回のコンサートを見届けました。

 

4月2日に「西名古屋支部スプリングコンサート」が同会場で行われました。

スズキ・メソードには卒業制度と言うものがあります。それは各教本(1~10巻)の中の指定曲を録音しそれを検定委員に聴いていただき、コメントと評価と卒業証書を受け取るというものです。生徒の意欲づくりであるとともに、スズキの「能力を育てる」という重要なものでもあります。その録音した曲を今回のスプリングコンサートで皆の前でお披露目し(曲のグループごとに)、その発表した曲の卒業証書を一人ずつ授与します。

またこのコンサートはスズキ・メソードに入りたてのリズムの生徒から、上記の高校3年生&大学生のような巣立っていく上級生も卒業曲があれば皆演奏します。下の子は上級生を見ていずれあのように弾けるようになるという目標をじかに見ることができるコンサートでもあります。

最初はリズムでまだ演奏がおぼつかない生徒も、各年ごとに卒業曲を演奏しだんだんと上級生に成長する姿はご両親にとっても指導者にとっても嬉しい瞬間です。私も昔はこのように演奏していた…はず(記憶にございません)

また、生徒たちによる弦楽伴奏で演奏する曲もあり、卒業曲を録音しなかった生徒たちも一緒に参加します。最後には全員合奏(リズムも上級生も)で演奏します。

また来年、次の卒業曲を演奏する姿を楽しみに日々のお稽古に励んでほしいと思います。

↑ はやく上級生のように弾きたいな!

フィナーレはチェロもフルートも一緒に全員合奏で「きらきら星変奏曲」を演奏!