暖かな春の陽気に包まれて、4月2日に尾張一宮駅7階のシビックホールにて卒業記念コンサートが行われました。
卒業記念というと何かを卒業してお祝いする会?と思われるかもしれませんが、スズキ・メソードでの卒業というのはレッスンカリキュラムが指導曲集全13巻を前期初等科から研究科までの数段階に分けられており、その過程一つずつに決められている課題曲の「録音提出と卒業」を踏まえていくものです。
段階を設けるのはレッスンを受ける生徒に初めから具体的な目標をもってもらい、そこへ向かって一生懸命学び、手に届く目標を一つずつ超えていく喜びと自信を持ってもらうためです。段階ごとの課題曲に到達すると、その曲は一層おけいこを重ねてその演奏を録音して本部に提出します。
全国の指導者の中の担当者がそれを聞いたのちにその過程の卒業証書が生徒に贈られます。
こうしてキラキラ星からメンデルスゾーンのコンチェルトまでの長い段階も、一つずつの課題曲に取り組むうちにやがて到達でき、やがてその努力は全てに通じる高い能力として身に付きます。
卒業コンサートはその過程を卒業できた生徒の努力を称えてお祝いし、お互いにそれを聴き合って勉強する…鈴木ならではのコンサートなのです。
また、卒業コンサートの後にはクラスの仲間とOB・OGも参加しての懇親パーティーが開かれ、懐かしい顔ぶれと昔話に花が咲き、そして現役生と過去に学んだ生徒も一緒にドッペルコンチェルトとキラキラ星変奏曲を演奏し、大いに盛り上がりました。